仲夏、梅雨のオススメレシピ

仲夏、梅雨のオススメレシピ

しいなゆきこ

 

山椒・・・6月〜7月頃になると、店頭に実山椒が並び始めます。枝付きで販売されているものがほとんどです。実山椒は独特の香りとビリビリ痺れる美味しさが魅力です。赤くなるまで熟したものや割れているものは乾燥させて粉山椒に利用できます。山椒に含まれる辛味成分の「サンショオール」は整腸作用や内蔵粘膜強化効果があり、香り成分の「シトロネラール」は鎮静作用のほか抗菌・殺虫・除草効果があり、エッセンシャルオイルなどに利用されています。

 

実山椒の下処理

 

山椒の実が出回るのは一年で今だけ。とても期間が短いので、まとめて下処理をしておきましょう。下処理後の使い途は、ちりめん山椒、醤油漬け、塩漬け、佃煮、柚子胡椒、オイル漬け、ぬか床など幅広く使えます。

 

<材料>作りやすい量

・実山椒…100g程度

・水

・塩

 

<作り方>

①山椒の実をひとつひとつ枝から外します。(ポキポキと簡単に取れますよ)山椒のいい香りがします。

②山椒の実を水で丁寧に洗いましょう。

③鍋に、水1リットルに対し、塩大さじ1の塩水を用意し、弱火で5〜6分茹でます。

④茹で加減の目安は、山椒の実が指で潰れるくらい柔らかくなるまで。柔らかくなったらザルにあげます。

⑤茹でたあと、たっぷりの水に2時間ほどさらします。水は時々入れ替えましょう。好みの辛さになったところでザルにあげます。(さらす時間はお好みで、30分〜一晩など)

⑥下処理の終わった山椒の実は冷凍保存しておきます。(1年間保存可能)

 

ちりめん山椒

京都ではおなじみのちりめん山椒です。独特の香りと風味に食欲をそそられます。お酒のおつまみにも。

 

<材料>作りやすい量

・ちりめん…50g

・山椒の実…大さじ2(下処理済みのもの)

・酒…200ml

・醤油…大さじ1.5

・みりん…大さじ2

 

<作り方>

①鍋に調味料をすべて入れて火にかけます。沸いたら弱火にしてちりめんを入れます。3分ほど炊いた後、山椒の実を入れて、汁気がなくなるまで5〜6分ほど炊きます。

②炊き上がったら冷まし、保存は冷蔵保存で1週間ほど。長期保存する場合には冷凍しましょう。

 

 

★今月のmemo★

梅雨の時期の到来です。雨や曇天の日が続き、蒸し暑くて不快に感じる時期ですね。そんな梅雨も、生き物にとっては大切な恵みの季節となります。高温多湿により食べ物が傷みやすい時期です。食欲不振や消化力の低下が見られる時期でもあります。よく噛み、消化器官を助けるような食べ方をすると良いでしょう。その季節のものを食べると自然と身体がととのってきます。

 

 

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しいなゆきこ(栄養士、食生活アドバイザー、フードコーディネーター、料理研究家、ガス設備士)

小学校の家庭科に「生きる知恵」を見出して以来、衣食住を常に追求し、現在では、“人生を豊かにする栄養士”として活動するかたわら、義父母の在宅介護に奮闘中。 毎日の家庭料理が未来の自分のカラダと人生をつくります。自分自身や大切な人・家族のために、人生を豊かにする家庭料理と暮らし方を提案しています。味噌仕込み教室や季節のおうち仕事のワークショップは大人気。

◉活動内容:メニュー開発、レシピ配信・監修、講師、暮らしのワークショップ主宰、ガス工事