夏の土用〜初秋のオススメレシピ

夏の土用〜初秋のオススメレシピ

しいなゆきこ

にんにく・・・料理の香りづけや薬用食材として古くから料理に使われてきました。にんにくの香りの元は「アリシン」で殺菌作用のほか、血栓予防の効果があります。ビタミンB1の食材と一緒に食べると吸収を高めて効果を持続させる働きがあります。にんにくの旬は6〜9月で国内出荷ランキング第1位は青森県です。今月は、にんにくの産地・青森県のせんべい汁をアレンジしたメニューもご紹介します。

 

◆タコとジャガイモのトマト煮

 

タコ、にんにく、トマト、ジャガイモを使った地中海料理。スペインのバルではおなじみの一品。おつまみにも、パンやパスタにもよく合います。タコのタウリンは肝機能を向上させます。

 

<材料>作りやすい量

・タコ(茹で)…250g

・ジャガイモ…3個

・玉ねぎ…1/2個

・トマト…1個

・にんにく…ひとかけ

・オリーブ油…大さじ2

・赤ワイン…100ml(白ワインでも酒でも代用OK)

・ローリエ

・塩、こしょう

 

<作り方>

  • タコはぶつ切り、ジャガイモは四つ割り、玉ねぎは粗みじん切りに、トマトはざく切りに、にんにくはみじん切りにします。
  • フライパンにオリーブ油とにんにく、玉ねぎを入れて加熱します。香りが立ったら、ジャガイモを入れて全体に油をなじませます。
  • ジャガイモの表面が透き通って煮たら、赤ワイン、トマト、ローリエを加えて弱めの中火で20分ほど煮込みます。
  • じゃガイいもに火が通ったら、塩、こしょうで味をととのえて出来上がりです。

 

 

◆ソパ・デ・アホ〜AOMORI風〜

ソパ・デ・アホは、にんにくスープという意味。スペイン料理で馴染みのにんにくと卵のスープをにんにくの産地である青森のせんべい汁風にアレンジしてみました。にんにくのビタミンB6と卵のビタミンB2の相乗効果でストレス緩和、高血圧予防の作用が期待できます。

 

<材料>2人分

・鍋せんべい…2枚(ない場合には、フランスパンや食パンで代用)

・ベーコン…2枚(約34g)

・にんにく…2かけ(約12g)

・オリーブ油…大さじ1

・パプリカパウダー…大さじ1

・水…300ml

・卵…2個

・塩…適宜

・黒胡椒…適宜

 

<作り方>

  • ベーコンは細切りに、にんにくはみじん切りにします。
  • 鍋にオリーブ油、にんにく、ベーコンを入れて弱火で炒め、パプリカパウダーも加えてさらに炒め合わせます。パプリカパウダーは焦げやすいので注意してください。
  • ②の鍋に水を加えて中火で加熱し、塩こしょうで味をととのえます。
  • 軽く沸騰しているところに卵を落とし入れて、さらに鍋せんべいを入れます。卵に火が通ったら出来上がりです。

 

 

★今月のmemo★

スペインは気候と立地や食材が日本と似ています。スペイン料理は地中海料理と言われ、和食同様にユネスコの無形文化遺産に登録されています。地中海料理の特徴は肉・魚・野菜を使用し、オリーブ油やナッツによる効果が健康的と言われており、心臓病、動脈硬化、脳梗塞、糖尿病が少ないことで知られています。スペイン料理の味作りのポイントは①オリーブ油、②塩、③パプリカパウダー(ピメントン)で、調味料が少ないことで知られています。パプリカパウダーは赤ピーマンを乾燥させて粉末にしたもので甘口・辛口があります。パプリカパウダーの役割は、①色付け、②野菜のコク、③芳醇な香りと味わいです。油と加熱することでコクが出るので、水を加える前に炒めて使用します。特別なスープの素を使用ししなくても、オリーブ油で炒めることで素材の旨味とコクが鍋に広がり、美味しく仕上がります。

 

 

 

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しいなゆきこ(栄養士、食生活アドバイザー、フードコーディネーター、料理研究家、ガス設備士)

小学校の家庭科に「生きる知恵」を見出して以来、衣食住を常に追求し、現在では、“人生を豊かにする栄養士”として活動するかたわら、義父母の在宅介護に奮闘中。 毎日の家庭料理が未来の自分のカラダと人生をつくります。自分自身や大切な人・家族のために、人生を豊かにする家庭料理と暮らし方を提案しています。味噌仕込み教室や季節のおうち仕事のワークショップは大人気。

◉活動内容:メニュー開発、レシピ配信・監修、講師、暮らしのワークショップ主宰、ガス工事