仲秋のオススメレシピ

塩麹・・麹と塩と水、この3つを合わせただけなのに旨味のある万能調味料となります。塩よりも旨味のある柔らかい丸い味が持ち味の発酵調味料です。塩の代わりに調理に使用しても良し、下味用に肉・魚につけおきしても良し。作り方もカンタンなので、手づくりで常備しておくとお料理の味が一段ランクアップすること間違いなしです!

◆手づくり塩麹

混ぜるだけ〜♪のカンタン発酵調味料です。使う麹や塩によって出来上がりの味が変わるので、自分好みの材料を見つけるのも楽しいものです。うま味調味料として肉・魚の下味にも使用できます。オススメは、鶏むね肉につけ置きして焼くだけの簡単メニューでも驚く美味しさ!唐揚げの下味にも最適です(目安量:野菜は材料の5%程度、肉・魚は材料の10%程度)。炊飯時に小さじ1杯程度を加えて炊くと、ご飯がふっくらと美味しく炊けます。だまされたと思ってぜひトライしてみてくださいね!

<材料>作りやすい量 ※基本の分量を記しておきます。お好みで調整してください。

・米麹…300g(乾燥麹を使用する場合には水で戻してから使用します)

・自然塩…100g

・水…300ml

<作り方>

①    米麹を大きめのボウルの中でパラパラにほぐします。

②    ほぐれたら塩を全体に混ぜ合わせます。

③    水を加えて混ぜ合わせます。

④    保存容器(瓶など)に入れて、空気の出入りができるよう蓋を緩めた状態で室内に置いて発酵させます。

⑤    1日1回全体をスプーンなどで大きくかき混ぜます。麹が水から出てしまう時には水を足してください。

⑥    粒の形が崩れ始めて、甘酒のような香りがしてきたら出来上がりです(室温によって異なりますが、目安として7日〜14日)。そのまま使用しても、ミキサーにかけてペースト状にしてから使用してもOKです。

⑦    さらに熟成させてから使用してもOK。冷蔵庫内に保存すると発酵を遅らせることができるので出来上がりの状態を長く保てます。

◆根菜の塩麹バーニャカウダ

実りの秋は根菜がおいしい季節です。人参、里芋、レンコン、ごぼうなどなど、滋養たっぷりな根菜を塩麹を使ったバーニャカウダソースでいただきます。せいろを使用するとホカホカで美味しいですよ♪

<材料>作りやすい量

【バーニャカウダソース】

・塩麹…大さじ2

・オリーブ油…大さじ2

・味噌…小さじ1/2

・ニンニク…1かけ

【野菜】

・人参

・里芋

・レンコン

・ごぼう

・大根

・お好みの野菜

<作り方>

①    ニンニクは細かいみじん切りにします。

②    フライパンでニンニクとオリーブ油を熱し、香りがたったら火を止めて塩麹と味噌を加えて混ぜ合わせてココットのような耐熱皿に入れます。

③    野菜は食べやすいスティック状に切りせいろで蒸します(大根や人参などは生のままでOK!)。野菜が蒸しあがる直前にバーニャカウダソースも一緒に温めるとGOOD!

④    野菜をバーニャカウダソースでディップしてお召し上がりください。

★今月のmemo★

日本に古来から伝わる発酵食品の材料に米麹があります。麹は「国菌」と呼ばれ、日本で古くから使われてきました。台所にならぶお馴染みの調味料、醤油・みりん・酒・酢・味噌などはどれも麹を発酵させて作られた調味料です。発酵することによって微生物の働きによる自然の旨味がつくられることに発酵食品の美味しさが生まれます。また、日常では食べ物を体内の酵素によって分解・消化して行きますが、発酵食品は微生物によってすでに分解され、消化しやすい状態になっているため消化が良いと言われています。夏の暑さで疲れた胃腸を発酵食品で労ってあげるといいかもしれません。

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しいなゆきこ(栄養士、食生活アドバイザー、フードコーディネーター、料理研究家、ガス設備士)

小学校の家庭科に「生きる知恵」を見出して以来、衣食住を常に追求し、現在では、“人生を豊かにする栄養士”として活動するかたわら、義父母の在宅介護に奮闘中。 毎日の家庭料理が未来の自分のカラダと人生をつくります。自分自身や大切な人・家族のために、人生を豊かにする家庭料理と暮らし方を提案しています。味噌仕込み教室や季節のおうち仕事のワークショップは大人気。

◉活動内容:メニュー開発、レシピ配信・監修、講師、暮らしのワークショップ主宰、ガス工事、ガス器具アドバイザー